アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分。胃の薬や酔い止め薬、痔の薬や皮膚の薬に配合されていることが多い。


胃腸鎮痛鎮痙薬
 アミノ安息香酸エチルのような局所麻酔成分は消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用により鎮痛鎮痙の効果を発揮する。

痛みが感じにくくなることで重大な消化器疾患や状態の悪化等が見過ごされてしまうおそれがあるため、長期間に渡って漫然と使用することは避けることとされている。

アミノ安息香酸エチルが配合されている製品は、乳幼児ではメトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。


「アミノ安息香酸エチル」配合の胃腸鎮痛鎮痙薬
  ・ 新イノンU【第(2)類医薬品】
  ・ 【第(2)類医薬品】ナルコリン「カプセル」



鎮暈薬(乗物酔い防止薬)
 アミノ安息香酸エチルのような局所麻酔成分は胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗物酔いに伴う吐き気を抑える効果がある。

アミノ安息香酸エチルが配合されている乗物酔い防止薬は6歳未満への使用を避ける必要がある。


※メトヘモグロビン血症とは
赤血球中のヘモグロビンの一部がメトヘモグロビンに変化して、赤血球の酸素運搬能力が低下し、貧血症状を呈する病気。正常な赤血球では、メトヘモグロビンの割合はヘモグロビン全体の1%以下に維持されているが、メトヘモグロビン血症では10%以上になる。


「アミノ安息香酸エチル」配合の鎮暈薬(乗物酔い防止薬)
  ・ アネロン「ニスキャップ」【第(2)類医薬品】
  ・ アネロン「キャップ」【第(2)類医薬品】




痔の薬(外用剤)
局所麻酔成分は、皮膚や粘膜などの局所に適用されると、その周辺の知覚神経に作用して刺激の伝達を可逆的に遮断する作用を示す。

痔に伴う痛み・痒みを和らげることを目的で用いられる。

アミノ安息香酸エチルが配合された坐剤及び注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。



「アミノ安息香酸エチル」配合の痔の薬
  ・ リシーナ注入軟膏【第(2)類医薬品】
  ・ リシーナ 坐薬【第(2)類医薬品
  ・ リシーナ軟膏A【第2類医薬品】




皮膚に用いる薬
アミノ安息香酸エチルは局所麻酔作用により、傷口の痛み(切り傷、擦り傷、掻き傷等)や皮膚の痒み(湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされ等)を和らげる効果がある。

「アミノ安息香酸エチル」配合の皮膚薬
  ・ ラナケインS【第3類医薬品】
  ・ アセモテーマS【第2類医薬品】
  ・ アセモリーフ【第3類医薬品】

薬局薬剤師 薬の説明一般用医薬品 薬効分類一覧
1. 精神神経に作用する薬5) 鎮暈薬(乗物酔い防止薬)>局所麻酔成分>アミノ安息香酸エチル
3. 胃腸に作用する薬3) 胃腸鎮痛鎮痙薬 >局所麻酔成分>アミノ安息香酸エチル
5. 排泄に関わる部位に作用する薬>1) 痔の薬>アミノ安息香酸エチル
10. 皮膚に用いる薬2) 痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分>局所麻酔成分>アミノ安息香酸エチル

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